can’t, cannot
英語学習者にとって、助動詞 can の否定形「can’t (cannot)」は非常に重要な言葉です。「できない」「許されない」などの否定を表すこの言葉ですが、文脈や使い方によって微妙に異なるニュアンスを持つことがあります。この記事では、「can’t」の多彩な意味とその使い方を例文とともに解説し、注意すべきポイントも押さえます。

can’t の多彩な意味と使い方のポイント、注意点
能力の否定(~できない)
まず基本的な使い方として、「can’t」は能力の否定を表します。これは「~することができない」という意味です。
例文:
- I can’t swim. (私は泳ぐことができません。)
- He can’t play the guitar. (彼はギターを弾くことができません。)
- We can’t finish the project on time. (私たちはそのプロジェクトを予定通りに終えることができません。)
ポイント:
- 一般的なスキルや能力の有無を示すときに使います。
- 否定形にすることで、「できる」ことを示す “can” の反対の意味になります。
注意点: 「can’t」は現在の能力を否定する表現です。過去の能力を否定する場合は「couldn’t」を使います。
許可の否定(~してはいけない)
「can’t」は「許されない」「禁止されている」という意味でも使われます。これはルールや規則、または個人的な許可を拒否する場面で使われます。
例文:
- You can’t park here. (ここに駐車してはいけません。)
- We can’t take photos in the museum.(その博物館では写真を撮ってはいけません。)
- Students can’t use their phones during class.(生徒は授業中に携帯を使ってはいけません。)
- We can’t enter the building after 10 PM. (私たちは午後10時以降、その建物に入ることは許されていません。)
- Kids can’t drink alcohol. (子供はアルコールを飲んではいけません。)
ポイント:
- ルールや規則を伝えるときに使います。
- 「許可されていない」ことを明確に示します。
注意点: 許可に関する否定を表現する場合、「can’t」と「mustn’t」の違いを理解することが重要です。「can’t」はより一般的な禁止を示しますが、「mustn’t」は特定の場面での強い禁止を表します。

可能性の否定(~のはずがない、ありえない)
「can’t」は可能性を否定する場合にも使われます。「そんなはずがない」「それはあり得ない」というニュアンスを伝えたいときに便利です。
例文:
- This can’t be true! (これは真実であるはずがありません!)
- She can’t be at home; I just saw her at the mall. (彼女が家にいるはずがない。さっきショッピングモールで彼女を見かけた。)
- He can’t know about the surprise party. (彼がサプライズパーティーのことを知っているはずがない。)
ポイント:
- 「絶対にありえない」「信じられない」という強い否定の意味を持ちます。
- 文脈によっては驚きや疑念を表すこともあります。
注意点: 相手に強い否定の印象を与えることがあるため、トーンや状況に注意して使用しましょう。
イライラや驚きを表す表現(ポジティブ&ネガティブ)
“can’t” は感情を表現するときにも使われます。
例文:
- I can’t believe it!(信じられない!)
- I can’t stand this noise.(この騒音には我慢できない。)
- I can’t wait to see you!(あなたに会うのが待ちきれない!)
ポイント:
「信じられない」「我慢できない」「待ちきれない」など、強い感情を表すときに使われます。
慣用表現での使用
「can’t」はいくつかの慣用表現やフレーズにもよく使われます。これらの表現は日常会話で非常に役立ちます。
例文
- I can’t wait! または Can’t wait!!! (待ちきれない!楽しみだ!!!)
- You can’t be serious! (本気で言っているの?)
- I can’t help it. (どうしても止められない/仕方がない。)
注意点: 慣用表現は直訳では意味が通じない場合があるため、場面ごとのニュアンスをしっかり理解しましょう。
“Can’t” を使った疑問文の正しい使い方と注意点
“Can’t”(cannotの短縮形)は「~できない」「~してはいけない」などの否定の意味を持つ助動詞です。疑問文で使用すると、何かを提案したり驚きの感情を表したりするニュアンスになります。ただし、正しく使わないと失礼に聞こえたり、不自然になったりすることがあります。ここでは、自然で正しい使い方と、注意が必要な使い方を解説します。
自然で正しい “Can’t” を使った疑問文
① 提案・勧誘の疑問文(ポジティブ)
“Can’t” を使って「~してはどうですか?」という提案や勧誘を表すことができます。
- “Can’t we try a different approach?” (別のやり方を試してみたらどうでしょう?)
- “Can’t you stay a little longer?”(もう少し長くいられない?)
- “Can’t we go out for dinner tonight?” (今夜、外食しない?)
ポイント:
“Can’t we~?” は、柔らかい提案のニュアンスを持ち、友好的な印象を与えます。

② 驚きや不満を表す疑問文(ネガティブ)
「なぜ~できないの?」と不満や驚きを表すときにも “Can’t” を使います。失礼な場面でない限り、こういったネガティブ表現も日常会話ではよく使われますので、あえて解説に加えてみました。
- “Can’t you see I’m busy?” (私が忙しいのが分からないの?)
- “Can’t they fix this issue faster?” (彼らはこの問題をもっと早く解決できないの?)
- “Can’t we just agree on something?” (何かに同意できないの?)
ポイント: これらの表現は状況によっては強い口調になり、怒っているように聞こえることがあります。フォーマルな場では、もう少し穏やかな表現を選ぶとよいでしょう。
注意が必要な “Can’t” の疑問文
① 無理に「できないかどうか」を尋ねると不自然
×:“Can’t you speak English?”(あなたは英語を話せないの?)
→ 不自然で失礼な印象を与える。相手の能力を疑っているように聞こえるため、
〇:“Do you speak English?”(英語を話しますか?) の方が自然です。
② 命令調に聞こえる場合
×:“Can’t you be quiet?”(静かにできないの?)
→ 命令のように聞こえるため、冷たい印象になりがち。
〇:“Could you be a little quieter?” の方が穏やかで丁寧。
ポイント:
依頼や提案をする際には、”Could you (please)” や “Would you mind” を使うとより丁寧になります。
“Can’t” 疑問文のまとめ
“Can’t” を使うと、提案や勧誘、驚きや不満を表す疑問文が作れる。
“Can’t we~?” は「~してみたらどう?」と柔らかい提案になる。
“Can’t you see~?” は不満や驚きを表すが、強すぎる表現になることもあるので注意。
「できないの?」という意味で使うと、相手の能力を疑うような失礼な印象を与える場合がある。
英語の疑問文では、表現のトーンや相手の気持ちを考慮することが大切です。状況に応じて、”Could you~?” や “Would you mind~?” などの丁寧な表現も使い分けましょう!
学習者へのアドバイス
- 発音を正しく練習する 「can’t」と「can」の発音は、ネイティブにとっても聞き取りにくいことがあります。特に「t」の音を明確に発音することで、誤解を防ぎましょう。
(※リスニング:「can’t」と「can」聞き分け方のコツはまたいつか書いてみますね。) - 文脈に注意する 「can’t」がどのような意味で使われているかは、文脈によって変わります。能力、許可、可能性のいずれの否定なのかをしっかりと判断しましょう。
- 丁寧なトーンを意識する 場合によっては、「can’t」が強い否定として受け取られることがあります。特に相手に依頼や提案をするときは、柔らかいトーンで伝えることを心がけましょう。
まとめ
助動詞「can’t」は否定を表す便利な言葉ですが、能力、許可、可能性など多彩な意味を持つため、使い方を正しく理解することが重要です。また、文脈やトーンに注意することで、自然な英会話を楽しむことができます。
ぜひこの記事の例文を参考にしながら、「can’t」の使い方を日常の英語学習に取り入れてみてください!




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